ホームレスのHさん・・・
1ヶ月くらい前のはなし
いつもと違うエリアで知り合いのホームレスさんに声をかけられた。
知り合いってか、なんと言えばいいのやら(笑)、なぜだか気に入られてしまったホームレスさん、以下Hさんとする。
「あれえ、こんなとこで何やってんすか?久しぶりですねえ」
そう、見ない日が続いたので僕はてっきり冬のためどこぞのシェルターにでも入ってるのかと考えていた。
「いや銃刀法違反で捕まっちまって・・・」
そういえば頭髪が刈り込まれサッパリしてる。
「えっ!?またなにをして・・・?」
「10cmくらいのナイフ持ってたら捕まったんだよ」
と、そのときはそれで別れたのだが、最近になってHさんに何が起きたのかわかった。
まずどこぞの居酒屋で大声出したら警察を呼ばれ、ポケットにナイフが入っていた。(店で大声ってのはまず×なんだが・・・)
それで2週間ほどブチこまれてたそうな。
が、出る段になって支援のNPOの人がやってきて、とんとん拍子に生活保護が受けられるようになり、マンションだかアパートの1室に納まってしまった。
部屋には家電製品もぜんぜんないのだが、長い野外生活のため暖房も照明もいらず、太陽とともに寝起きしてるらしい。
これを伝え聞いたとき部屋にポツンといるHさんを想像して僕は笑ってしまった。これって超ラッキーじゃ? 教えてくださった方と一緒に「いやあ、よかったですねえ!!」
寒さしのぎの酒で朝から大声を出してるのも見たことがある。居酒屋には迷惑かけたんだろうけどなんとなくどの程度か想像がつく。もちろん他人のことゆえ全てがわかるわけではないが、酔ってなけりゃ話題も豊富で人当たりのよい愛すべき方なのだ。
だいたい10cmのナイフで2週間って長くないか?(ちなみに僕は山に行くとき15cmのナタと8cmのナイフ持ってる・・・)
しかも妙な偶然だがこの冬はやけに冷え込んだり東京に珍しく雪が降り続いたり、Hさんは奇しくもそれを警察でしのげたわけ。 ひょっとして温情が?
そして出てくるまでにレールが敷かれていまは住む家がある。
昨今の厳しい世の中で、どんな幸運の女神が微笑んだのだろう??
今日のニュースでは「ホームレスの自殺者数」なんて話もある厳しさのなかでこれはレアケースなんだろうけど、経済・社会状況を変えない限り一時しのぎなんだけど、かかわりのある方の状況がよくなったことは単純に喜びたい。
別の方から「ではめでたく花見でも・・・」と話が出ているが、酒宴にはHさん呼ばないほうがいいかなあ(笑)
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