戦国時代のα米?
新田次郎の小説「武田信玄」の1シーン。
尾張の密使とそれを追尾する山本勘助が、路傍で食事をする。その食事が気になっていたのだ。
同じことをやってみたくて例によって奥多摩へ。奥多摩きっての急登、稲村岩尾根から鷹ノ巣山に登る。途中、クマの爪あとをいくつか見っけた。縄張りを主張するマーキング。
山は落ち葉だらけ。場所によって頭上の樹が変わり、色が変わる。朱・黄・ワインレッド・赤茶・・・・・。地面の色が変わると足を止めて上を見る。きれいなブナがあるとついいつまでも眺めてしまう。
さて例の食事なんだけど糒(ほしいいと読む)という。炊いた米を水で洗って天日で3~4日干したものだ。今週は天気もよかったので透明によく乾いている。小説のなかでは、お椀に糒をひとつかみ入れ水をそそぎ、塩と生のネギをおかずに食べる。
山頂の30分ほど手前で一椀食べてみよう。(消化遅そうだし)
さすがに水に入れるだけでは柔らかくはならない(笑)。かまわずネギをかじっては糒をガリガリ食べるがけっこうイケた。ネギのツンとした辛みがいつまでも口に残っていて。そこへほしいいを流し込む。いや、早く辛さを中和したくて流し込むのかも。
いずれにせよ僕にはアリだな!ただし米自体の旨味を楽しむというには厳しい。ゆっくりゆっくり噛んでいれば米がほどけて味が出てくるだろう。まあそんなゆとり無くザラザラバリバリごっくんだ!(笑)。完食したら青空とブナの樹がお椀の中に・・・・
いざ山頂に向かうと、倒木にびっしり生えたのはものの本によるとエゾハリタケか?ものの本には若いものは食用とある。でもこう盛大にやられちゃうと食欲わかないねえ。
そして1736m鷹ノ巣山。まわりの山の紅葉はすごいのだけど、ガスってる。
さっきは戦国時代の弁当を食べたので、山頂ではちょっぴり文明の利器を活用する。糒は中華風スープに入れ、ネギは焼いて、ついでに焼き味噌も作って・・・・・・
これはめっちゃ美味かった!!焼きネギ&焼き味噌はクセになりそう。皆さんからみるとまだまだ原始的かにゃ?
くだりは奥多摩駅まで石尾根を直線距離で8km、3時間半の行程だ。
陽が射す、雲が来る、場所により時により変化。
後半の半分近くはガスの中。晴天に鮮やかな紅葉、といきたかったけどこれも幻想的でなかなかいい眺めだった。
ちなみに都合1合食べた糒は腹持ちがだいぶいいようだよ。ときたま使おうかな?
糒はα米に比べたらバリボリ硬くてなんだけど、水と塩いれてそのまま食べる気になれるし(僕は、笑)、いかにも人間が作りましたって感じがいいじゃないか!
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コメント
massiさん、毎度!
現代でいうとアルファ米のことやね!?
自分も干飯は作って食したことありますよ。
でもアレはお湯で溶かないと喰えないよ(笑)
昔、サバゲーに凝っていた頃、
とにかく携行品を軽くする為に色々と勉強して、
軍用レーション(携帯食)なんかも結構好きでした。
今でもその名残で普段の装備には【P-38缶切り】が入ってます。
投稿: 富山の兄弟 | 2009/10/25 01:51
富山の兄弟さん、お晩です。
やっぱお湯でしょうか。これからの季節は水だと冷たすぎますしね!
軍用って缶のやつですか?いろいろあるらしいですね。P-38ってワルサーではなく???
投稿: massi | 2009/10/26 21:16
今では興味は薄くなりましたが、
20代の頃はベトナム戦争時代の米軍装備に凝ってまして、
キャンプ装備なんかもそこからがオイラの原点になってます。
で、P-38缶切りとは、ルパン三世の愛用銃じゃなくって(笑)
(因みに私はガンマニアでもありました)
缶詰携行食が主流だった当時に、
何食かに1個の割合でしか入っていないその缶切りを
兵士達が珍重して、自分の認識票やヘルメットに引っ掛けて
大切にしていたと聞いてます。
今ではすっかりmnoguzzi流派ですが(笑)
投稿: 富山の兄弟 | 2009/10/26 22:59
富山の兄弟さん、こんにちは。
缶切りが全ての缶についてないんですか!?
でも団体行動の軍隊だからそれでも事足りるのでしょうね。しかし最後の一人になったら?(笑)
そんなことでもまとまると軽量化&コスト削減になるんですね。
投稿: massi | 2009/10/29 15:37