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2006/08/26

スモーク・シンドローム(2

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「ミシマ」のカウンターにいます。
ジンジャエールと赤ワイン。
土曜はやはり混むせいか顔なじみの常連さんも少ないし、どちらかというと僕も土曜にはあまり来ないのだけれど、今晩はちょっと特別なのだ。

亡くなった人の話をしますが、よかったら聞いてやってください。

その人はバイク仲間であり、寄席通いやウドン食べ歩き、イタリアにも一緒に行った。さっぱり下戸なのに、飲兵衛の僕らにミネラルウオーターやジュースでいつも付き合ってくれた。
泊まりのツーリングの時、僕らがほろほろに酔ったころ、こっそり用意していたジェラートなんかをスッと出してくる気配りのヒト。「欲しかったでしょ〜」なんて言いながらね。

一年前の8/26(金)、ちょうど時間が合ったのでミシマで食事しようってことになった。僕はワイン、その人はジンジャエール辛口がいつものパターン。
飲んで、食べて、でもそれだけですぐに帰る雰囲気でもなくて、いつもはそんなことはしないのに吉祥寺駅周辺のストリートミュージシャン巡りをした。〆にウドンを食べてさいなら〜。

僕にとってはそれが最後。
8/29(月)の深夜、いつも明るい奥さんと、ネコ3匹を残して、いきなり帰らぬヒトになってしまった。病気でもなく、バイクなどの交通事故でもない。不慮の事故。

40代の元気いっぱいなヒトがいきなりだなんて、これぞ不条理というほかない。受け入れられるわけがない。皆に連絡すると、誰もが「ナゼ?ウソダ!」と僕に問うてくる。こんな苦しいことはなかった。

葬儀では奥さんの希みにより、斎場までたくさんのモトグッチが野辺送りをすることになった。お母様がその人のモトグッチにすがって泣いている。僕もヘルメットの中でもろに泣いてしまった。
バイク乗りなら「自分の時もそれをやってくれ」と思うヒトがいるかも知れない。だが今のところ、二度とあんなことはしたくない。

来週、29日は皆で集まってその人を偲ぶ。その人にとって休日だった最後のその日の足取りがわかっているので、それを皆で辿ることになっている。きちんと気持ちを整理するために参加するというメールもあった。皆が皆、まだ受け入れられていない。もちろん、その苦悩は家族のそれとは比べものにならないのだろうけど。………まだたったの一年。

僕はと言うと、まだよくわからない。ただある時あるヒトに「時々は思い出して、昔話をしてやるのが一番の供養だ」と言われたので、それなら実践できると思っている。

湿っぽくてゴメンナサイ!
でもこうしてる間にも常連さんが入れ替わりやってきて、場を盛り上げてくれる。
寄席では不幸があったりすると、縁のあった噺家・芸人さん達が、住吉踊りなんか踊ってわざと陽気にドンチャンやる。
29日はそんな風にできるかな?

思い出話にお付き合い、有難うございました。

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